オナカのチカラ

腸活を支える腸内フローラを学ぼう

オナカのチカラ

単なる流行りでは済まない腸活の本質=“シン腸活”とは?

ルミナコイド

単なる流行りでは済まない腸活の本質=“シン腸活”とは?

健康食品やサプリメントに踊る“腸活”の文字。各社、自分たちの素材や菌株の優秀性を主張するが、正直どれが良いのか分からない……。という悩みは、しごく当然。なぜならそもそも“腸活の本質”を捉えていないからだ。

~はじめに~

腸活の基本は、腸内に住む1000種類、40兆とも言われる腸内細菌たちの多様性を守ることだと言われている。肌荒れや、血色の悪さなどの美容上のトラブルは、腸内細菌叢の多様性とバランスへの危機の訪れを映し出した鏡と言われているほど。化粧品を変えれば全てが改善するなど簡単なものではない。

では、多様性がありバランスの取れた腸内細菌叢のために、乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維やオリゴ糖といった健康食品やサプリメントを、“厳選”して摂取することに価値はないのだろうか? 答えをすでに書いてしまっているが、問題はまさに“厳選”そのものにある。

1. 腸活=“日々の食事”、だけではない!

腸内細菌叢は、多様性がありバランスの取れた状態が望ましい。健康な身体であれば、特定の成分を“厳選”して摂取することに、実は積極的な意味は見出しにくいのだ。その理由は、健康な人の腸内細菌叢は、日々の食事による影響をほとんど受けないからだ。

しかも腸内細菌叢は、子どもの頃の環境の影響が大きいことも知られている。自然豊かな環境で育ったのか、はたまた兄弟や姉妹の数、自然分娩or帝王切開、母親の母乳の有無など、現在の私たちの腸内細菌叢は幼少期に運命づけられている。

しかし現代社会では、抗生剤を多用したり、過剰なストレスや細菌汚染、食中毒、過度な偏食や過食および過飲などのリスクに身体は常に晒されている。こうしたリスクにより、腸内細菌叢の多様性とバランスがいったん崩れてしまうと、日々の食事からも強い影響を受けるようになってしまう。

2. pm2.5も、腸内細菌叢に悪影響を及ぼす

高リスクな状態での身体の内側の環境は、住んでいる地域の外的な環境の影響も色濃く受ける。例えば、呼吸器のみならず循環器疾患の原因として恐れられているpm2.5(微小粒子状物質)も、腸内細菌叢に影響を与えているという。

pm2.5は、食物に付着し、飲料水に溶け込むなど、さまざまなアプローチで私たちの腸内細菌叢に影響を与えている。海洋生物たちの脅威となっているマイクロプラスチックと同じような問題が、私たちの腸内細菌叢でも起こっているのである。

そんな状況下で、腸活のために特定の素材や菌株を“厳選”して摂取しても、その人の腸内細菌叢にマッチしていなかったり、身体に与える影響が限定的だったり、外的な環境因子が邪魔をしたり……。多様で複雑な腸内環境への“腸活”は、ひと筋縄でいくものではない

3. 腸内細菌のエサの総称「ルミナコイド」こそ、“シン腸活”

近年の“腸活”は、多様でバランスに富んだ腸内細菌叢の形成に欠かせない、“腸内細菌のエサ”に注目が集まっている。食物繊維やレジスタントスターチ、オリゴ糖、イヌリンといった、最近よく目にする“腸活”栄養素たちへのフォーカスである。

ひと昔前は、その機能への評価がなかったものばかりだが、最近では“腸活”栄養素として「ルミナコイド」の総称(発酵性食物繊維とも呼ぶ)とともに知られるようになってきた。いわば“厳選の逆張り”。どれもバランス良く摂取するという、「食の基本」とも言える原点回帰の発想である。

その腸内細菌叢の多様性やバランスを損なわないことが大切なのだ。腸内細菌叢という生態系に、新たな外来種を移植するのではなく、本来あった多様性やバランスを大事にするという考え方。これぞまさに“シン腸活”なのである。

記事監修

皮膚科医、内科医、梅花大学客員教授。
都内2カ所のクリニック勤務の傍ら、医療の観点から美容と健康を追求し、
美しく生きるための啓蒙活動を行う「キレイをつくる医師」として、
医療現場だけでなく、さまざまなメディアでも活躍している。

構成・文/大田原 透

オナカのチカラ腸活を支える腸内フローラを学ぼう
運営会社:株式会社Smart Gut
協力:一般社団法人スマートライフ協会
お問合せ:info@onakanochikara.com
©2023 Smart Gut Inc.
タイトルとURLをコピーしました